おれ様とあいつ

誰が教えたわけでもないのに、１０日程前から‘せんぱい’、
ご飯を食べる道具はスプーンでもフォークでも手づかみでもなく、
お箸です。
フォークを使う前に、お箸使いになりました。
まだ完璧ではありませんが、
根気よくお箸で物をつかもうとして、ちゃんとお口に放り込むことができます。
１歳６ヶ月、上手いものです。

お箸といえば






おれ　４歳１１ヶ月（‐ω‐）ﾉ



年中さんになったこの春から特訓中。
おウチでは、トレーニング用のお箸を使っているけれど、
大きくなったらすぐに上手に使えるというほど簡単なものではなく、
スプーンやフォークのように、ぐー持ち。
右手でお箸を持ち、左手でつかんでお口に入れることが多いです。


とはいえ、朝はパンと牛乳。
夜はカレー、シチュー、納豆が多いので、お箸の練習をするチャンスも少ない。



‘せんぱい’の母だけではなく、王子の母も日々かなりの激務で、
スケジュールを聞いただけで、わたしは頭が下がる。


「ご飯を作る時間も気持ちの余裕もないんです」

スーパーのお惣菜をお箸を使って食べるカレと、
レトルトのカレーをスプーンで食べるカレ。


どちらが良くてどちらが悪いなんて、そんなこと言えない。
いくら食育だといっても、帰宅してすぐに子供にご飯を作って食べさせるって、
思うほど簡単にできることでもない。
「そんなこと出来ない」という方が正直だと思う。


それに小さい子って、こぼすものね。
椅子の下にシート広げたとしても、食べた後でパワーアップしちゃう子供の相手をしつつ
片付けるなんて、仕事をしているか否かを問わず、かなりの重労働。
疲れていたら...
すぐにお風呂に入れなくちゃいけなかったりしたら...
自分で食べさせることよりも、お口に入れてあげる方を選んでしまっても、
それは「手抜きだ」と責めることはできない。

わたしだって、後片付けまでする余力がなかったら、
いちいち口の中に入れるかもしれない。
いや、そうする。

自分にそっくりの可愛い子が日々進化していって、
１人でできることが増えてきたら、何となく淋しい、そんな気持ちになるかもしれない。


誰が、ということではなくて、
子供をペットのように扱う人って、最近わりと増えているらしい。
自分が相手をしたいから寝ている子を起こすとか、
泣いていたとしても、自分が疲れている、そんな気分じゃないからと
そのままにしておく。
珍しいことではない。



自分の子供に何かしらの希望を持つことも、当然といえば当然。
末はソーリかダイジンか。
ここまでじゃないとしても、何か思う。
自分が夢見た道を子供が進んでくれたら...
そりゃあすばらしい。

ただし、子供って、母親（父親）が絶対だから、
どんなに無理をしてでも、親を安心させるために頑張ってしまう。
自分の許容範囲を越えてまで。


言葉を覚え始めた子にアルファベットを教えたら、
覚えて当然。
国旗を覚えさせたら、やはり全部覚えてしまう。
どんな子だって、教えることを全部覚えてしまうっていう時期があるらしい。
親を喜ばせたいから、喜ぶ顔が見たいから
頑張って、頑張って覚えようとする。
ご褒美があったら、やっぱり頑張る。



王子母のこともね、責められないの。
あとを継がせたいと思うことも自然なことだし、
ジュケンして合格しちゃったら、やはり周りに遅れちゃいけないとも思うだろうし。
狙ったように早期教育のダイレクトメールが飛び込むだけじゃなくて、
セールスだってくる。
育児雑誌では特集も組まれたりする。
気持ちが動くよね。


やっとこれからという時に、あれとかこれとか、想像もできなかったことが発覚したら、
受け入れるだけでも辛いよ。
何も知らない人には躾が悪いと言われる。
子供は子供で自分を抑えられなくて暴れる。
自分だってまだ理解できていないというのに。



わたしは今週も王子をキャンセルしてしまった。
上手くいえないんだけど...
‘きゃー’されるのがイヤなわけでも、
電車の中で、周りの視線を感じるのがイヤなわけでも、
スーパーで騒がれるのがイヤなわけでもない。
いや、断言できないかも。
身体が大きくなってきたからか、‘きゃー’された時、
すぐに抱きかかえられなくなってきて、ちょっと困っている。
だからなのかな・・・
それだけのことなのかな・・・
自分でもよくわからない。



わかることといったら、
今ね、自分の仕事が面白いの。
自分の仕事をキャンセルしてまでって、ちょっと今、したくない。
王子に会いたくないわけではなくて。
王子、あんなヤツだけど、やっぱり可愛いもの。
やっぱりサヨナラはできないよ。

当分の間、
「仕事忙しいです」
「ムスメがジュケンです」
とか言ってキャンセルするだろうけど。

コメント 3

息子が小２のとき、担任の先生から電話がかかってきて、
「少し面倒を見てあげてください」
と言われて、泣いたことがありました。
新製品の生産立ち上げで、毎日小田原から水戸まで通っていたころのこと。
私も必死だったんです。
でもね。なんでか今はよくわからない。
かわいそうなことしちゃったなと。
by KANKO (2008-09-25 21:42) 

ａｅｒｉａｌさん、
ｃｈｉ-さん、
イリスさん、
Ｓｕｍｉちゃん、
ｎｉｃｅぷっちんありがとうございます。


ＫＡＮＫＯさん、
小田原から水戸まで！
それは通うだけで大変！
よくやった。すごいよ。
仕事してなくても、できない人はいるし、
やりすぎてしまう人もいるのよ。
子育てに正解も不正解もなくて、
毎日毎日迷うものなんじゃないかな。
今になってつくづくそう思えることばかりだもの。
わたしだって、かわいそうなことしちゃったなって思うこといっぱいあるよ。
いや、今でもある。
考えたらキリがないから、「生きているだけでいい」って思うようにしたの。
そして、さらに望めば人をキズつけたりしなきゃいいや。
泣いてもそのあとで笑えればいいやって。

by masa (2008-09-25 22:41) 

ほーりーさん、
Ｍａｐｌｅさん、
ｋｉｋｉさん、
たろちぅさん、ありがとうございます。
by masa (2008-09-29 20:57)