・・・

「今年も日曜日だね」

そんなことオットが言ってた。

 

１１月１１日が日曜日で、１１月１２日が月曜日で１１月１３日が火曜日

そう、１７年前と同じ。

 

２年前の今日は感慨深いことも何もなく、その日を忘れてしまうくらいだったんだっけ。

残り少なかった秋が終わって、冬が終わって春になった時、私の髪は真っ白になってた。

髪の毛担当が男のクセに目に涙を浮かべて

「生え際のあたりが全部真っ白なんです。

探したんだけれど、黒い髪がないんです」って教えてくれたっけ。

 

２年前の夏、「受験したい」と言い出したムスメ

「今受験しなければ私はダメになるかもしれない」そんなことを言い出した。

‘あと３年我慢できないの？’‘何のためのお受験だったの？’とっさにそんな言葉が口から出て、

この時はこれだけで終わったけれど、

秋になって内部進学の書類提出締切日が近くなっても、

ムスメの考えが変わらないことを聞かされた。

正直、頭ではわかっていても、理解するまで何日か眠られなかった。

 

それから、当時の担任の先生の性格もあったのだと思う。

特別な理由もないのに、学校から呼び出しを受ける毎日が始まった。

すぐに学校にきてくださいという電話がきて、すぐに学校に行くと

「どうして来たんですか？」って言われたこともある。

 

「特待生にするから、授業料免除にするから考え直せ」

「これまでの実績を高校生になっても作ってほしい」

こんな話しも出たのだけれど、ここでひるんでしまったらムスメの決意は無駄になってしまう。

それでも考えの変わらない私達に学校から（担任から）言われ続けたことは忘れない。

私にも言っていたのだから、ムスメにも絶対に言っていたはず。

「人権侵害だ、訴えろ」とアドバイスしてくれた友人もいる。

多分、今ならできたと思う。

「それって言い過ぎ」って言えたと思う。

 

なのに毎日学校に行っていたムスメを見たら、何も言えなかった。

毎日お弁当を作ること、‘いってらっしゃい’と言うこと、‘おかえりなさい’って言うこと、

ムスメの前では笑っていること、

それだけで精一杯だった。

ワタシ以上にムスメの方が苦しんでいるってわかっていたから。

 

だけどこの時はムスメの進学先を調べることを始めとして、

とにかく情報を集めることも平行してやっていた。

学校からは当然何の情報も得られない。

この時期から受け入れてくれる塾もない。

私も私立で受験と無縁だったので、受験そのもののシステムもわからない。

 

願書受付の頃になって、学校からは「絶対にどこにも入れないようにしてやる」って言われた。

診断書を提出して休んでいたことが不登校扱いにされていたことは後で知った。

 

高校に書類をいただきに行った時、問題があったから外にでるのだろうと言わたことも

１度や２度ではない。

そんなこと、何回も言われるうちに慣れてしまってた。

 

第一志望の高校は点数はとれていたのに落ちていたね。

地図を見ながら二次募集を受け付けていた高校に行った時、切なかったね。

そこもダメだった時は電車の中だったけれどいっばい泣いたね。

雨の中、それでも受験できる学校に行った時、光がさした感じがしたね。

その帰りに幼稚園に先生に会いに行ったら、すごっく泣けたね。

 

私も苦しかったけれど、ムスメも私と比べ物にならないくらい辛かったんだなって

今さらながらわかった。

自分のことしか考えていなかったみたいで情けなかったよ。

 

中学校の卒業式にただ１人進路も決まってなくて、それだけで辛かった。

校長室に呼ばれて「あなたが愚か者だからお嬢さんが辛いんです」って言われたっけ。

 

無事に高校が決まった時は桜が咲いていたね。

 

高校生になって最初の１年は「男の子の隣りでお弁当を食べること」の練習だったって、

１年生の終わりに担任に教えていただいた。

女子校に行かせていたこと、ちょっと後悔してみた。

今は男の子の隣りでお弁当を食べることも、球技大会で男子とペアを組むことも大丈夫。

優勝候補になっているんだよって話しを聞いた。

 

今は心の底から、今の学校に入れて良かった、いや、入れていただいて良かったと思える。

受験させて良かったって思える。

 

 

ちょうど１年前の今頃、彼氏が出来て、１年もたたないうちに別れることになったけど、

今はどうなんだろう。次の彼氏はどんな男の子なんだろう。

ちょっとどころか、すごっく楽しみ。

 

未だに至らぬことばかりでごめん。

最近、手抜きご飯ばかりでごめん。

お寝坊することも多くてごめん。

‘ポンポン’と言っていたのに、いつの間にかファンデーションって言うようになったね。

‘くちべ’じゃなくて口紅って言うようになったね。

何か寂しいよ。

 

来年の今日は私達、何やっているんだろうね。

 

火曜日に日付が変わって１時間と５５分が過ぎたらムスメは１７歳。

ワタシも母になって１７年。

毎日一緒にお夕飯を食べてくれるまで残りわずか、と思う。

 

今年はあなたの好きなチーズケーキを焼いてあげる。

ちらし寿司には大好きなサーモンいっぱい乗せようね。

 

お誕生日おめでとう。

 

あっ・・・

今年の発表会は最後って言ってたよね。

ちょっとワタシ、間に合わないかもしれないのね。

ごめんよ。

間に合わなくても「間に合った」って言ってもいい？

後でゆっくりビデオ観せてもらうことにするから。

もちろん初めてじゃないフリをして。

前日はコーンロウの予約入れておいたから、とりあえずこれで許せ。

コメント 15

なんだか泣けてきましたよ...
とにもかくにも、ムスメさま、お誕生日おめでとう♪(明日)
by sima (2007-11-12 01:53) 

初めまして。
はっこうです。

想いが伝わってきました。
大変な苦労があったのですね。
by (2007-11-12 07:46) 

はじめまして。katieさんとこでよくお会いしてますね＾ー＾
そいで、この間はうちに遊びにきてくれてありがとうです。

なんだか、いろいろあったんですね。
でも、今よかったって思えるならとてもよい選択をしたんですね。
娘さんと、masaさんが耐えたからある今のしあわせ。
お疲れさまです。きっとこれからもっともっといいことが、
よかったと思えることが増えてゆくと思います（祈）
by たろちぅ (2007-11-12 08:13) 

ｓｉｍａさん、こんにちは。
ワタシの記憶が定かならば、
あなたは去年も同じようなことをおっしゃってましたね。
んも～
ワタシもおめでとう
by masa (2007-11-12 12:58) 

ぴーすけ君、ありがとうございます
by masa (2007-11-12 12:59) 

はっこうさん、はじめまして。
いえいえ、このくらい苦労だなんて思ってません。
まだまだ（笑）
by masa (2007-11-12 12:59) 

たろちぅさん、こんにちは。
ｋａｔｉｅさんのところでは
いつもお世話になってます。
お忙しいのに遊びにきてくださってありがとうございます。
by masa (2007-11-12 13:02) 

ムスメちゃんの17歳のお誕生日、おめでとうございます。
試験がんばれ。
masaさんもがんばれ！
by ほーりー (2007-11-13 08:00) 

ほーりーさん、こんばんは。
ありがとう。
ムスメはわからないけれど、
私は頑張ってます＾＾
by masa (2007-11-13 22:17) 

ｎｉｃｏさん、ありがとうございます
by masa (2007-11-13 22:17) 

今日の記事で励まされる人が沢山居ると思います！
このぼくも向き合う姿勢を教えて貰いました。
ムスメちゃんはいつかは”masa“さんの元から離れて
行くでしょうが、いつまでも見守って上げましょうね。
あなたのことお母さんにしてくれた人なんだから♪
by (2007-11-14 14:21) 

ａｅｒｉａｌさん、ありがとうございます
by masa (2007-11-15 20:59) 

なんだかじ～んとなっちゃって、この記事読んだら涙が出る。

今のmasaさんとお嬢さんがあるのは、それを乗り越えたからだね。
ワタシは母親になったことが無いけれど、きっとワタシの母もそんな風に思ってたんだなと、改めて思わされました。
お母さんってステキだなと思いました。
by toco (2007-11-19 16:24) 

ｔｏｋｏちゃん、こんにちは。
私、そんなに大変だったとは思ってないよ。
ありがとう
by masa (2007-11-20 12:34) 

ｃｈｉ-さん、ありがとうございます
by masa (2007-11-20 12:34)