５つの嘘：きょうのわたし：SSブログ

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仲村トオルの辛そうにしている顔が好きです。
ただそれだけの理由で観はじめたこのドラマ。

初回の、始まってすぐに水死体となってしまったトオルだけれど、
テレビの前で最初に心奪われたのは、トオルの実家。
窓の外は緑、広いリビングは真っ白、家具は黒、
テレビ台だけは真っ赤。
ダイニングテーブルの上に何気なく乗せてあったコーヒーメーカーのシルバー、
そんな部屋の中でコーヒーを飲むトオルの母は野際陽子。
初回にチラッと出てきただけなのが（今のところ）もったいない。

ドラマの中身？
この前終わったドラマもそうだったけれど、
４０代主婦って、子供から疎まれ、夫にも相手にされず、
いつもきゃんきゃん吠えているものと世間は思っているのか？
そうだとしたら失礼。かなり失礼。
いや、中にはそういう人がいるのかもしれないが、あれはちょっとなぁ...
そういえば、この前終わった方のドラマにこんな台詞があったっけ。
「５０００円のランチって主婦は誘われないのよね」
悪いけど行くよ。
だいたい平日のランチなんて主婦ばかりではないか。

ということは置いてといて、トオルの方のドラマ（トオルはもう死んでいるのに）。
ストーリーは番組サイトを見ていただくとして、
わたしはこれが面白いのか面白くないのか、未だよくわからない。
（何度も言う。トオルはもう水死体だ）
でも永作博美がいい。すごっくいい。あの笑み。
鎖骨さえ美しい。
ブランド品で身を飾ることだけが美しいのでも、大人の色気なのでは決してなく、
やはりオトナってのは、内面から滲み出るものが勝負だよ、と、
若い頃の経験って大事なんだよって、そういいたくなってしまう。
ドラマなのに...

何もなさそうかもしれないけど、でも何かありそうな予感もしてくる。
そんなドラマだったので、原作を買おうと本屋さんに行った。

自力で探そうとしたものの、上手く見つからない。
このまま本屋さんの中を歩いていたらキケン。
他のものを買ってしまうか、行き倒れになってしまいそう。
だから店員さんに聞いた。

「五つの嘘はありますか？」

パソコンの画面を見つめる店員さん。

「入ってはいたんですが、もう品切れになってしまったみたいです。
注文しますか？」

めずらしく注文せずに帰ってきた。
それが先週の火曜日のこと。

注文してこなくて良かったよ。
品切れで良かったよ。

そう、「五つの嘘」ではなく、本当は「四つの嘘」だったのだから。

「これですか」なんて店員さんに差し出された暁には、
暑さとは別な意味の汗をかいていたはず。

今日も暑いですねぇ...
暑いとね、いろいろとね、間違うことだってあるわよ。

わたしはもう間違わない。
明日、本屋さんに行って注文してこよう。

今朝の新聞、テレビ欄にこのドラマのことが書かれていた。
あの「ドジでノロマなカメ」のあのドラマのことも交えながら。
今の４０代は、あの「ドジでノロマなカメ」を笑って見ていた世代のはずだと。
それぞれに不満や悩みを抱えている。
それを、どうたくましく、ずうずうしく処理しているのか。
そして最後にはこうあった。

『なんだかんだと言いながら、友だちの不幸話しをクサいドラマ仕立てで語る世代』

ちょっと胸がちくんとしたわたしです。